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発電量監視・解析

遠隔監視システムの選び方 No.15

遠隔監視システムの選び方  No.15

(新エネルギー新聞 2016年5月掲載記事を一部編集)

遠隔監視システムを設置していない発電所が多い。特に50kW未満の低圧発電所では、一説に「8割は付いていない」とも言われる。

しかし、遠隔監視システムを付けていない発電所は、『目をつぶって車を運転する』のと同じぐらいリスクが高い。今はたまたま事故を起こしていないが、そのうち大事故を引き起こすことは間違いない。事故を起こしてからでは後の祭り。
遠隔監視システムは、O&Mに絶対必要なもの、と考えるべきだ。

では、遠隔監視システムはどのように選ぶべきだろうか?

さまざまなメーカーが参入しており、ざっと数えただけでも50社程度はあるだろう。あまりに数が多すぎて、どれを選んだら良いかわからず、思考停止になって設置しない、ということも多いのだろう。

ここでは、「車選びは、まずエンジンの排気量で考える」というのと同じレベルで、大枠での選び方を紹介したい。

遠隔監視システムで、エンジンの排気量に相当する指標は、『発電所を何分割して見られるか』という点だ。

基本的には次の順で分割数が多くなる。

『総発電量監視』、『パワコン監視』、『接続箱監視』、『ストリング監視』、『モジュール監視』。

総発電量しか見られないものが分割なし、で、パワコン単位で見られるものが2分割以上、接続箱監視で数十分割以上、ストリング監視で数百分割以上、モジュール監視で数千分割以上、という感じだ(発電所の設計次第で大きく変わる)。

そして、分割数が多くなるほど精度の高い監視ができる。細かく分割して管理するほど、発電ロスが小さな段階でも発見できる。

ただし、細かく分割するほどにコストが上がるので、無駄に高性能を追い求めてもいけない。

ひとつの目安としては、低圧案件なら『パワコン監視』程度、高圧案件なら『接続箱監視』以上のものを使いたいところだ。

しかし、仮に『総発電量だけ』でも、ないよりはマシ。遠隔監視システムは、O&Mに絶対必要なもの、なので思考停止に陥らずに必ず設置して欲しい。

(新エネルギー新聞 2016年5月掲載記事を一部編集)

  1. 掲載文書は、当協議会の関係者が、それぞれの文責で記述しています。
  2. 掲載文書中では、事例を取り上げて具体の対応に言及していますが、必ずしも原因や事象、対応を掘り下げて網羅的に記述するものではありません。
  3. 掲載文書は、主として低圧発電所を想定して記述しています。記載内容の中には高圧以上の発電所に通用するものもありますが、高圧以上の発電所に当てはめる場合は、法定の安全措置義務等との整合を考慮してください。

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