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完成図書が手元にない場合の対処方法 No.25

完成図書が手元にない場合の対処方法 No.25

(新エネルギー新聞 2021年6月掲載記事を一部編集)

完成図書のひとつ、ストリング配線図の例

当法人会員のエナジービジョン社でいち早く、低圧発電所に特化した「稼ぐ太陽光メンテ(次世代型O&M)」の発売を開始し、発電事業者から多くの引き合いを受けている由であるが、そのほとんどが完成図書を保有していないとのこと。

「稼ぐ太陽光メンテ」は、遠隔監視データを詳細に分析し発電量の低下を把握することを最初の一歩とするが、その際に解析結果と完成図書を突き合わせて不具合の要因を推測する。
しかし完成図書がなければ、それもままならないし、発生している不具合を是正する際の費用も大幅に増えてしまう。
そのため保有していない発電事業者には、販売・施工店に連絡して完成図書を引き渡してもらうよう交渉することを勧めている。

そもそも事業計画策定ガイドラインにおいても、
「発電設備の設計図書や竣工試験データを含む完成図書を作成するように努めること。
 また、完成図書を事業終了時まで、適切な方法で管理及び保存するように努めること。」
と明記されており、完成図書を保有することは発電事業者の義務と言える。

引き渡しを依頼した場合、およその販売・施工店は無料で用意してくれるが、中には費用を請求するところもある。しかし、完成図書は発電所の一部であり、その引き渡しをもって発電所の引き渡しとするべきもの。当然無料で渡すべきだろう。
とはいえ中には、そのような知識も持ち合わせず「これまで渡したことはない。有料なら準備する」と言い張るところもある。
そのようなところに当たってしまった場合、発電事業者が独力で説明し打開することは容易ではない。

そもそも完成図書とは何か?、なぜ必要なのか?、販売・施工店が無料で渡すべき理由は?、など関係法令を理解して説明するのは大変な手間だ。その手間を嫌い交渉を後回しにすると、結局、損をするのは発電事業者自身になる。発電所に不具合が発生した時には、販売・施工店と連絡が取れなくなっていて、完成図書を入手できない、ということも多い。

「稼ぐ太陽光メンテ」を提供する上でも、完成図書がない発電所は対象外となってしまうため販売・施工店に提出を依頼する書類テンプレートを用意している。
完成図書一覧や引き渡しを要求する根拠などを記載してあり、発電事業者は発電所名を記入して渡すだけでお手軽に使える。

「稼ぐ太陽光メンテ」に問合せをいただいた発電事業者に無料提供しているので、ぜひ活用してほしい。

(新エネルギー新聞 2021年6月掲載記事を一部編集)

  1. 掲載文書は、当協議会の関係者が、それぞれの文責で記述しています。
  2. 掲載文書中では、事例を取り上げて具体の対応に言及していますが、必ずしも原因や事象、対応を掘り下げて網羅的に記述するものではありません。
  3. 掲載文書は、主として低圧発電所を想定して記述しています。記載内容の中には高圧以上の発電所に通用するものもありますが、高圧以上の発電所に当てはめる場合は、法定の安全措置義務等との整合を考慮してください。

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