(新エネルギー新聞 2020年8月掲載記事を一部編集)
先日、千葉県内の低圧発電所を訪問した際に、ケーブル盗難されたばかりの現場を発見した。分割案件で10区画ほどが集まっていて、その多くが引込柱のケーブルを切られていた。切られた当日なのか、盗難の痕跡が生々しく残っていて、興味深い傾向を読み取ることができる。
まず状況を説明すると、
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興味深いのは、2~3の発電所が無事だった点で、そこから盗難されにくい発電所にする工夫が考えられる。
端的に言ってしまうと「盗みにくい」かどうかだ。
窃盗犯の心情としては、一刻も早く現場から逃げたいのだろう。少しでも手間がかかりそうなところはパスして、盗みやすいところだけを手掛けていた。
盗まれなかったところは、
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など。
無事だったところと盗まれてしまったところの差は、ごく僅かしかない。ほんの少しだけ「盗みにくい」と思ったのだろう。「ここに時間掛けるよりも他に盗みやすいところがたくさんある、そちらを優先しよう」と。
残念ながら絶対に盗まれない方法はないが、しっかりした柵を設置しケーブル切断をしづらくするなど、少しでも盗まれにくくする工夫はしておきたい。
(新エネルギー新聞 2020年8月掲載記事を一部編集)