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「発電電力量解析」について、3本の論文を日本太陽エネルギー学会(11/10~11開催)で発表しました。

3本の論文により、次の3ステップをカバーします。

 (注)83~85は、学会の論文番号です。

(論文タイトル・概要)■は筆頭著者・発表者

83.簡易的なシステム係数による小規模太陽光発電所の発電電力量経年変化の統計分析
 ■安田陽(京都大学)、奥山恭之(エナジービジョン)、大門敏男(新エネルギーO&M協議会)

<概要>
これまでに全国144ヶ所の中小規模太陽光発電所のデータを収集し、※「sPR」の経年変化を分析したところ、約15%の設備で年平均4%を上回る下落率が見られた。本論文では、新たに「sPR」の理論を精緻化するとともに、調査対象を増やして全国272箇所の発電所に対して分析を行なった。

また、発電所規模(パネル定格容量)やFIT買取価格、低圧分割の有無など、さまざまな変数と「sPR」低下率との関係を回帰分析を用いて相関関係を検証した。
※「sPR」:簡易的なシステム出力係数(月次の発電電力量を近隣気象台の日射量で除した値の12ヶ月移動平均値)

84.発電電力量の日射量データによる長期的傾向の解析に基づく発電阻害要因推定手法の開発
 ■大門敏男(新エネルギーO&M協議会)、奥山恭之(エナジービジョン)、安田陽(京都大学)

<概要> 
本論文では、小規模太陽光発電所を主たる対象として、簡便・安価に発電を阻害し発電電力量を低下させる要因(「阻害要因」)を推定する方法を提案する。

本研究の目的は、多地域に多数分散する小規模太陽光発電所の不具合に対して、簡単な遠隔監視情報のみで「現場に行くことなく」事前にある程度阻害要因を推定し、現地調査・復旧作業を効率化することにある。 

85.小規模太陽光発電所を対象とした発電電力量経年変化の傾向に基づく発電阻害要因の推定を
活用した是正事例
 ■奥山恭之(エナジービジョン)、大門敏男(新エネルギーO&M協議会)、安田陽(京都大学)

<概要>
論文83・84の研究に基づき、小規模太陽光発電所を対象に発電電力量の経年変化・長期的傾向を把握し、現場へ行くことなく阻害要因を推定する手法を研究・開発している。
本論文では、この手法により、実際の発電所において大幅な発電電力量の低下を発見し、阻害要因を推定した上で現場調査を実施し、阻害要因を確定して対策を取り発電電力量を回復した具体事例を報告する。

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*タイトルに、JSES発表資料、JSES論文と記載したものです。
*論文出典:日本太陽エネルギー学会講演論文集(2022)