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発電量とコストの考え方

自然災害なのに保険金が下りないことも No.9

自然災害なのに保険金が下りないことも No.9

(新エネルギー新聞 2018年9月掲載記事を一部編集)

自然災害は誰のせいでもないが…

気候変動の影響か、ここ数年、猛烈な台風が続けざまに上陸している。強風と大雨により、太陽光発電所の損害も多数発生しており、メディアで取り上げられることも多い。このような自然災害による損害をカバーするために保険制度がある。ただし、保険も万能ではない。安易に「保険に入っているから大丈夫」と考えるのは危険だ。まずは、どのような損害をカバーする保険に入っているのか?、を把握しておくことが大切だ。

太陽光発電所の主な保険は次の3種類。

1.自然災害保険
2.第三者への賠償責任保険
3.売電損失を補償する保険

1.は、災害で発電所が損壊した場合に、それ自体を直す費用を負担するもの。ごく一般的な火災保険のイメージ。
2.は、太陽光発電設備や管理に不備があり、風でパネルが飛んで、隣の発電所にぶつかって損害を与えてしまった、などの時に、賠償するための費用を負担するもの。
3.は、災害で発電所が損壊した時に、得られるはずだった売電費用を補填するもの。

ごくまれに、保険に入っていない発電事業者もいるが、万一、甚大な被害を受けた場合、発電事業を継続することが困難になるので、最低でも1.自然災害保険には入っておくべきだろう。また、保険を掛けていたとしても、保険金が支払われない場合もある。その条件の確認もしておいた方が良い。

例えば、1.自然災害保険の免責事項として、「本来有すべき性能を持っていない場合は免責」という内容が入っている。設計・施工ミスで、基礎や架台の強度が足りない発電所も散見されるが、そのような場合「本来有すべき性能を持っていない」と判断され、保険金が支払われない危険性がある。

また、適切なメンテナンスをせずに、経年劣化等で強度が落ちていた場合も同様。「壊れたら保険でカバーできるから、何もしなくて大丈夫」と過信するのは大間違いだ。

まっとうな発電所を作り、適切にメンテナンスする、これが保険でのリスクヘッジを考える上でも基本となる。

(新エネルギー新聞 2018年9月掲載記事を一部編集)

  1. 掲載文書は、当協議会の関係者が、それぞれの文責で記述しています。
  2. 掲載文書中では、事例を取り上げて具体の対応に言及していますが、必ずしも原因や事象、対応を掘り下げて網羅的に記述するものではありません。
  3. 掲載文書は、主として低圧発電所を想定して記述しています。記載内容の中には高圧以上の発電所に通用するものもありますが、高圧以上の発電所に当てはめる場合は、法定の安全措置義務等との整合を考慮してください。

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