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MC4互換コネクタの焼損 No.29

MC4互換コネクタの焼損 No.29

(新エネルギー新聞 2016年10月掲載記事を一部編集)

MC4互換コネクタのトラブルが増加している

太陽電池モジュールの接続コネクタとして標準的な、MC4互換コネクタの焼損事例が徐々に報告され始めている。

ある低圧分譲発電所では、「A社製多結晶パネルのMC4互換コネクタで熱変形が頻発している」という。

定期点検でモジュールの電気的点検を行い断線を発見、障害位置を目視で探したところ、パネル下でコネクタのオス・メスが離れた状態で垂れ下がっていた。どうやら、熱で変形して外れてしまったらしい。

また別の現場では、「やはり電気的点検で断線を発見し、対象アレイのパネル下を探したところ、一見、普通に接続できているコネクタの中央部が熱で変形」していた。

また、まったく別の発電所でも同じ様に、「熱の影響で変形していた」とか「接続部分が焦げていた」という報告例が増加している。

このMC4互換コネクタ焼損事例の原因としては、以下のことが考えられる。

・コネクタ内部の接続が不十分で接触不良が発生、そこに高電圧が掛かることで異常発熱し、コネクタの変形、焼損を招いた

高電圧が掛かる原因は、ストリングの電圧以外に落雷によるものも想定される。

モジュールに元々付いていているコネクタの場合は、メーカーの製造起因の問題と言っても良いだろう。

モジュール配線の長さを調節するために、別売りのMC4互換コネクタに交換する場合もあるが、あまり安価なコネクタは、精度が悪いことがあるので避けた方が無難だろう。また、コネクタ交換時には適正な器具を使わなければ、トラブルになりやすい。

接触不良となれば、最悪発火事故を招きかねず、その際にはメーカー責任ではなく、施工責任が問われるため、安易に考えるべきではない。

(新エネルギー新聞 2016年10月掲載記事を一部編集)

  1. 掲載文書は、当協議会の関係者が、それぞれの文責で記述しています。
  2. 掲載文書中では、事例を取り上げて具体の対応に言及していますが、必ずしも原因や事象、対応を掘り下げて網羅的に記述するものではありません。
  3. 掲載文書は、主として低圧発電所を想定して記述しています。記載内容の中には高圧以上の発電所に通用するものもありますが、高圧以上の発電所に当てはめる場合は、法定の安全措置義務等との整合を考慮してください。

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